落ち着きがない子の理解とかかわり

落ち着きがない子の理解とかかわり
心理士パパがやさしく解説
「じっとしていられない」「すぐ動き回る」「話を最後まで聞けない」
そんなわが子の様子を見て、不安や戸惑いを感じていませんか?
注意してもなかなか変わらないと、つい強く言ってしまったり、
「しつけが足りないのでは」と自分を責めてしまうこともあります。
でもまず知ってほしいのは、落ち着きのなさ=性格の問題ではないということです。
子どもの行動には、発達的な理由と心の背景があります。
この記事でわかること
- 落ち着きがない行動の心理的背景
- よくある誤解
- 家庭でできる具体的な関わり方
- 年齢別の見方のポイント
落ち着きがない子の行動の背景にあるもの
子どもが落ち着かない理由は一つではありません。いくつかの要因が重なっています。
① 脳と発達のペースの違い
集中やブレーキを担当する脳の働きは、ゆっくり育ちます。
特に幼児〜小学校低学年は「動いてしまう」のが自然な時期です。
- 衝動を止める力がまだ弱い
- 刺激に反応しやすい
- 体を動かすことで調整している
② 不安・緊張・感覚の過敏さ
実は「落ち着きがない」のではなく、落ち着けない状態のこともあります。
- 環境の音や光が強すぎる
- 先の見通しがなく不安
- 注意され続けて緊張している
よくある誤解
誤解①:しつけが足りない
しつけだけで改善するタイプの落ち着きのなさは、実は多くありません。
努力不足ではなく、特性や発達の段階で説明できることが多いです。
誤解②:厳しくすれば直る
強く叱ると一時的に止まることはあります。
でも長期的には、
- 自己肯定感が下がる
- 不安が増える
- さらに行動が荒くなる
という悪循環が起きやすくなります。悪循環が続くと、親の厳しさもエスカレートしやすくなります。
家庭でできる具体的な関わり方
① 指示は短く具体的に
- ×「ちゃんとしなさい」
- ○「椅子に座ろう」
- ○「手はおひざ」
行動レベルで伝えると入りやすくなります。
実は生活の中であいまいな表現はたくさんあります。
「ちゃんと」、「しっかり」、「周りを見なさい」こういった言葉は、特性を持った子どもにはどう行動したらいいかわからず、混乱させることがあります。
② 環境を先に整える
- 物を減らす
- 音刺激を減らす
- 座る位置を工夫する
子どもを変えるより、環境を変える方が早く効きます。
環境をどう整えるかを勉強することが、行動改善の近道です。
③ できた瞬間を拾う
落ち着いていた「一瞬」を見逃さず伝えます。
- 「今座れてたね」
- 「聞けてたよ」
- 「待てたね」
年齢別の見方のポイント
未就学児
- 基本は動いて当然の時期
- 座る時間は短くてOK
- 体を動かす時間を先に作る
小学校低学年
- 課題は細かく分ける
- タイマーを使う
- 視覚的な見通しを出す
小学校中学年以上
- 自己調整スキルを一緒に練習
- 作戦会議型の関わり
- 本人の困り感を聞く
やってはいけない対応
逆効果になりやすい関わり
- 長い説教
- 人格を否定する言葉
- 他の子との比較
- できない前提の声かけ
これらは行動は止まっても、心のエネルギーを削ってしまいます。
また、継続性はあまりありません。場面や相手によって、行動が出たりでなかったりと不安定な行動化につながります。
まとめ|落ち着きのなさは「支援ポイント」
落ち着きがない子は、困らせようとしているのではありません。
困っているサインを行動で出しているだけです。
- 背景を見る
- 環境を整える
- 小さな成功を拾う
- 親も自分を責めすぎない
関わり方が変わると、子どもの動きは少しずつ整っていきます。
焦らず、やさしく、伴走していきましょう。















