愛着って何?

「愛着ってよく聞くけれど、正直よくわからない」
「甘えさせすぎるとワガママになるのでは?」

子育てをしていると、一度はこんな疑問を持つ方が多いです。

愛着は、子どもの心の土台をつくるとても大切なテーマです。ただ、言葉だけが広まり、意味が少し難しく伝わってしまっている部分もあります。

この記事では、心理士としての現場経験と、父親としての実感の両方から、愛着についてできるだけやさしく説明していきます。

この記事でわかること
・愛着の基本の意味
・よくある誤解
・今日からできる関わり方

 

愛着とは「心の安全基地」のこと

愛着とは、簡単に言うと子どもが「この人は自分を守ってくれる」「ここに戻れば安心できる」といった、安心感を感じられる絆のことです。

難しく聞こえますが、特別な技術ではありません。日常の関わりの積み重ねで育つものです。

赤ちゃんが母親から離れて探索をして、エネルギーがなくなると母親の元に戻って、安心のエネルギー補給を行うイメージです。

もう少し大きな子どもで考えると、子どもが不安や恐怖を感じたときに親の近くに来て安心感を感じるつながりのことです。

愛着のポイント
・安心できる相手がいる
・気持ちを受け止めてもらえる
・困った時(不安、恐怖を感じる)に頼れる

これは「甘やかし」ではなく、心の土台づくりです。

甘えさせるとワガママになる?という誤解

とてもよくある心配です。しかし心理学の研究や臨床現場の経験から言えるのは、十分に甘えられた子ほど、あとで安定して自立していくということです。

愛着は、子どもの不安を軽減するかかわりです。大人が自分に安心感を与えてくれることを学んだ子どもと、誰も自分が困ったときに助けてくれないと思い育った子どものどちらが、将来安定して自立していくかは一目瞭然です。

よくある誤解
・抱っこが多いと依存する
・すぐ応じると弱くなる
・我慢を先に覚えた方がいい

実際は逆で、先に安心を十分に経験した子の方が、外の世界に向かう力が育ちやすくなります。

自分が困ったときには、誰かが助けてくれるだろうと信じられるからこそ、まだ見ぬ世界に飛び込むことができるのです。

なぜ愛着が子どもの力を育てるのか

愛着が安定している子どもは、心のエネルギーが安定しています。そのため、挑戦や失敗に向かう余力が生まれます。

愛着のもっとも大きな役割の一つは、他者への信頼感が育つことです。私の経験上、愛着が不安定で他者への信頼が育っていないと、自分が困ったときに相談することができず、一人で悩み苦しんでしまう傾向の強くなります。

逆に言うと、他者を信頼できるということは、すべてを一人で解決しなければいけないというプレッシャーからの解放でもあります。

のびのびと自分の心のエネルギーを使うことができるのです。

育ちやすくなる力
・感情のコントロール
・挑戦する力
・人を信頼する力
・自己肯定感

例えるなら、しっかりした土台のある建物は揺れに強いのと同じです。心の土台が愛着です。

今日からできる愛着を育てる関わり方

特別なことは必要ありません。日常の中でできることがたくさんあります。

まずは、子どもの様子をよく観察して、その変化に気づくことです。そして、その変化に気づいていることを伝えてあげましょう。

子どもは、大人が自分のことを見てくれているというだけで、安心感を得ることができるのです。

たくさんの手助けが必要なわけではありません。子どもが不安を感じたり、困ったときに『いつでも戻ってきていいんだよ。』、『大丈夫。私たちがついてるよ。』と伝えることが大切です。

すぐできる関わり方
・目を見て返事をする
・気持ちを言葉にして返す
・困った時は先に安心させる
・スキンシップを取る

時間の長さより、「心が向いている時間」が大切です。

うまくできない日があっても大丈夫

ここがとても大切なポイントです。

親も人間です。余裕がない日もあります。強く言ってしまうこともあります。

私自身も心理学を学んだプロですが、うまく自分の感情をコントロールできないときはあります。

そんな時は、自分に優しい時間を作りましょう。コーヒーを飲んでも、映画を見ても、ジムに行ってもいいんです。

365日ずーっと親でいる必要はありません。時には一人の人間として自分をいたわってください。

毎日子どものために悩みながら、子どもの幸せを願う気持ちはきっと伝わっています。

大切なのは修復です
・後で声をかけ直す
・気持ちを説明する
・抱きしめ直す

関係は何度でも修復できます。むしろ修復の経験が、関係を強くします。

まとめ:愛着はあとからでも育てられる

愛着のまとめ
・甘やかしではない
・心の安全基地づくり
・日常の関わりで育つ
・失敗してもやり直せる

完璧な親である必要はありません。安心できる関係を少しずつ積み重ねていくことが、子どもの一番の支えになります。


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