子育ての罪悪感との付き合い方

「これでよかったのかな…」と感じたときに読んでほしい話

 

「つい強く言ってしまった…」
「もっと優しくできたはずなのに」
「ちゃんとした親じゃない気がする」

子育てをしていると、こうした罪悪感に悩むことはとても自然なことです。むしろ、真剣に子どもと向き合っている人ほど、強く感じやすいものです。

この記事では、罪悪感の正体と、無理なく付き合っていく方法を公認心理士の視点からやさしく整理します。

この記事でわかること

  • 子育てで罪悪感が生まれる理由
  • 罪悪感を感じやすい人の特徴
  • 苦しくならない考え方
  • 具体的な対処法

① 結論:罪悪感は「大切に思っている証拠」

罪悪感は「こんな関わりがしたい」という理想があるからこそ生まれます。つまり、子どもへの愛情があるからこその感情です。

先にポイント
・罪悪感は悪いものではない
・子どもを大切に思うほど強くなる
・なくすより「扱い方」が大切

 

心理士パパ
心理士パパ
罪悪感は「間違っているサイン」ではなく、「大切にしたい気持ち」の表れです。
罪悪感を感じるのは、それだけ子どもを大切に思っている証拠なんです。

② なぜ罪悪感はこんなに苦しくなるのか

罪悪感そのものより、「考え方」が苦しさを強めていることが多いです。

  • 完璧にやらなければいけない
  • 失敗してはいけない
  • いい親でい続けなければいけない

このような思考があると、少しのズレでも強い自己否定につながります。

子どもには、「完璧じゃなくてもいいんだよ。あなたらしさが大切だよ。」と言えるのに、自分自身に置き換えた時には、完璧を求めてしまう方はたくさんいます。

特にそのような方は、子どもへの愛情や子どもの幸せを想う気持ちの強さと、自分に完璧を求める思考の強さが比例してしまう面があります。

イメージ
100点じゃないとダメと思うほど、90点でも「ダメ」に感じてしまう状態です。

③ 罪悪感を感じやすい人の特徴

以下の傾向がある方は、罪悪感を抱きやすいです。

  • 責任感が強い
  • 真面目で頑張り屋
  • 周囲に気を遣う
  • 理想が高い

つまり、「いい親になろうとしている人」ほど苦しくなりやすいのです。

心理士パパ
心理士パパ
苦しくなるのは、頑張っている証拠でもあります。だからこそ、その苦しさを一人で抱え込まずに、話せる人に相談することがとても大切です。

④ 罪悪感には2種類ある

ここを分けて考えることがとても重要です。

4-1 建設的な罪悪感

  • 「次はこうしよう」と考えられる
  • 関係の修復につながる
  • 学びになる
  • 自分を苦しめすぎない
  • 他者からみて、出来事に対して適切な強さの罪悪感

4-2 消耗する罪悪感

  • 自分を責め続ける
  • 何も変えられない
  • エネルギーが減るだけ
  • 他者から見て、出来事に対して過度な罪悪感
大切な視点
必要なのは「反省」ではなく「調整」です。
また、罪悪感につぶされそうになっているときこそ、客観的に見てくれる人のアドバイスをもらいましょう。

⑤ よくある場面と考え方の切り替え

5-1 怒ってしまったとき

→ 感情が出るのは自然なこと。

「怒り」の感情は大切な感情。あとは伝え方を考えよう。

5-2 かまってあげられなかったとき

→ ずっと完璧に関わることは不可能。

関係性はいつでも修復することができる。むしろ、修復できる関係を作ることが大切。

子どもにも完璧を求めなくても大丈夫。

5-3 他の親と比べてしまうとき

→ 見えているのは一部だけ。

比べてしまうのは、よりよい子どもへのかかわり方を学ぼうとする向上心があるから。

私と子どもの関係性は唯一無二

心理士パパ
心理士パパ
大切なのは「その後どう関わるか」です。一度も失敗しない子育てはありません。でも、その失敗から学び、次につなげることができれば、失敗は成功のための準備になります。

⑥ 罪悪感との上手な付き合い方

6-1 「気づけたこと」を評価する

気づける力があること自体が大きな強みです。

あまり大きな声では言えないですが、心理士の仕事の大きな部分はクライエントに気づきを与えることです。

もしそれが、自分自身でできているなら、それはかなりすごい状態だといえます。

あとは、その気づきからどのように行動を変えていくかです。

その気づきがマイナスになってしまうのはとてももったいないことです。

「あー、もっと優しく言ったらよかったなぁ」

→【あれ、これしんパパが言ってた、『気づいている状態』じゃない。」

→【優しい言い方は、どんな言い方があるかな。次同じことあったら…】
【次同じことがあったら、深呼吸をしてみよう。】etc

6-2 完璧ではなく「安定」を目指す

毎回100点ではなく、トータルで整っていればOKです。

テストで考えても、毎回100点を取らないと満足できない人を見て、「いやいや、それは難しいでしょ。」と多くの人は思います。

子育ても一緒です。点数で表すのはむずかしいですが、平均して70点くらいとれていれば十分といえると思います。それでも高い気がしますが。

1年365日、成人するまでの18年間で6570日もあるのです。仮に1日や2日0点の日があったとしても、全く問題はありません。

むしろ、そこから学ぶことができれば、そちらの方が価値があるといえるでしょう。

6-3 修復を大切にする

  • あとで声をかける
  • 気持ちを伝える
  • 関係を再構築する
重要ポイント
関係は「壊れないこと」より「戻れること」が大切です。
これからの子どもの人生を考えた時にも、関係を修復していく体験は非常に重要です。
児童養護施設で働いていると、なかなか謝ることができずに、関係性を作ることが苦手な子どもに会うことがあります。
その背景には、親から謝られた経験がないことが関係していることが少なくありません。
親と関係を修復した経験がないのです。どうやって、謝ったり、気持ちを伝えたり、関係を再開するのかがわからないのです。
心理士パパ
心理士パパ
子どもとの関りで失敗することが悪いのではありません。関係を修復することができる体験は子どもが将来他者との関係を築く際のモデルになります。

⑦ 自分への関わりも同じくらい大切

子どもに優しくするためには、自分にも余裕が必要です。

  • 一人の時間を持つ
  • 好きなことをする
  • 誰かに話す

自分を満たすことは、子どもへの関わりの質を高めます。

親の心の安定は、そのまま子どもの心の安定につながっていきます。

心に余裕がないときは、怒ってしまいがちというのは当たり前のことです。

心理士パパ
心理士パパ
親も人間です。うまくいかない日があって当然なんです。私は、子育てはもっと褒められるべき、とてもすごいことをしていると考えています。しかし、世間からは当たり前のこととみられて、なかなか評価されることがありません。

せめて、頑張っている自分を自分自身が認めてあげられると少しは楽になるのではないかと思っています。

⑧ まとめ

まとめポイント

  • 罪悪感は愛情の裏返し
  • なくす必要はない
  • 大切なのは扱い方
  • 修復が関係を育てる
  • 自分のケアも必要

 

罪悪感は、あなたが子どもを大切にしている証です。
完璧である必要はありません。少しずつ整えていく関わりが、子どもにとって一番の安心になります。

まずは、今頑張っている自分に『私は、今日も頑張った。お疲れ様。』と心の中で行ってみましょう。

少し心が楽になるかもしれません。